
以前ここで小児肥満について書きましたが、オバマ夫人はLet’s Moveという子どもたちに健康で栄養のあるものを食べさせる運動を行っています。この結果なんですが、実は驚くべきことばかりです。2010年に学校給食から冷凍ピザやコーラを排除しその代わりに塩分制限やホールグレーン、野菜、果物を多くしたメニューにしました。そうしたら、子どもたちは食べないんですね。ほとんど捨ててしまう。結局これが問題になり、栄養士協会や食品会社は反対し、結局2011年には学校のカフェテリアのメニューにピザを戻すことにしました。つまりピザを野菜としてみとめたわけです。その驚くべき理由が「トマトソースは野菜である」だそうです。問題はこの記事にもあるとおりですがちょっと抜粋すると
The School Nutrition Association receives funding from firms that supply foods to schools, such as Con-Agra, Domino’s Pizza and Schwan Food Co. Kass, the White House chef, and others say congressional Republicans are choosing to favor corporate preferences over the recommendations of nutritionists and physicians.
真偽は定かではありませんが、多くは本当でしょうね。実際、最近は冷凍ピザでもより野菜がのっているからという理由で会社は売り込み、推奨されているわけです。結局はマーケティングに政治家を関与させ、お金儲け・利害関係が優先され、貧しく、知識のない国民はいつまでたっても変わらないのです。
ところでプロセスフードってなぜあんなに安いのでしょう?この記事にも書いていますが、アメリカにある3億エーカー以上にも及ぶ農地の半分はとうもろこしと大豆を栽培しています。野菜や果物はたったの1400万エーカーだそうです。
農業はリスクのある仕事で、天候や栽培環境が大きく収穫に影響しますので農家への保障は必要です。ですが実際はどうなっているかというと、1996年から続いていた、農家への直接の補助金50億ドル(5000億円相当)は彼らが栽培しようがしまいが払われていたのです。今年の2月にfarmbillの法案が改正されこれが撤廃されましたがとうもろこしがなぜこんなに安価なのかは明白ですね。ただ改正後はこのお金を、穀物保険に当てられ、政府がその保険料の65%を持つということです。結局税金は保険料に回され、実際不作の場合は今まで以上の利益が農家に入る計算です。その一方で、food stampで暮らしている人たちの収入を減らす方向になるようです。
こんな環境で暮らしている患者に対してあなたは栄養指導を行いますか?私は細かいことは全くしなくなりました。缶詰のスープに一日の必要塩分が半分以上入っていることは言いますが、実際はまさに馬の耳に念仏なのです。それ以前に、トマトとか野菜食べたいけどお金がないと言います。薬を買いたくても買えないともいいます。しかしアメリカの法律上すべての国民に電話を与える必要があるため、彼らはiphoneとか持っています。何かがおかしいですね。
追記:
最近読んで良かったので紹介します。National Geographicのこの記事はとてもよく、アメリカの貧困と食生活をまとめています。コメントもいろいろあり面白いです。
TS





