「日米腎臓内科ネット」活動ブログ

   日本・アメリカそれぞれの話題をお届けします日米腎臓内科ネット
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初めまして

初めまして、本ブログの管理者の三枝先生にお願いして、ブログの更新をさせていただくことになりました尾畑翔太です。移植腎臓内科フェローシップを目標として、卒後6年目からアメリカで内科研修を始めました。内科研修は3年間のプログラムで、現在は2年目も4ヶ月が過ぎたところです。

先日、American Society of Nephrology (ASN)の学会で三枝先生にお会いし、本ブログの話になりました。是非とも僕にもブログを更新させてほしい!とお願いしたところ、快く受け入れて頂きました。アメリカでのトレーニングを夢見ていた頃にこのブログを読み幾度となく刺激をもらっていたので、自分も何か面白いもこれから内科研修、腎臓内科フェローシップ、移植腎臓内科フェローシップへの道のりで気づいたことや面白かったことなどを更新していこうと思います。

最初の記事は、今回のASNの学会について少しお話をできればと思います。
今回、僕はKidney STARSというFundsをもらって学会に参加しました。

Kidney STARS : https://www.asn-online.org/grants/travel/details.aspx?app=MSR

Kidney STARSの応募条件は世界中の医学生、レジデント、PhDの学生で腎臓内科に興味があり、なおかつKidney Week (学会名)に前日参加できる人を対象にています。選抜されると、ASNが1000ドルのTravel supportをしてくれます。結構な人数がもらえるみたいで会場には200−300人近くのKidney STARSの人がいました。

実際にKidney STARSに選ばれると、腎臓内科の中でどのような領域に興味があるかをあらかじめ聞かれました。僕は移植内科と答えたところ、その興味や学年に合わせて、チームに配属されました。僕は、卒後2年目のレジデント4人、医学生1人と現移植フェロー、移植腎臓内科指導医の合計7名のチームに振り分けられました。

また、学会開始前にもオンラインでキャリア相談などがあり、僕は移植腎臓内科のセクションを選んだところ、Dr. Nelson Leung という NEJMにMGRSのReviewを投稿した有名な先生が相談に乗ってくれました。このReviewのファンだったので大興奮してしまって、思わずファンなんですと伝えてしまいましたが、優しく笑ってくれました笑

学会が始まってからの流れとしては、学会開始日の当日朝ご飯を食べながら全体ミーティングがあり、その後は各チームに分かれました。チーム内で今日はどこのセッションが面白いからみんなで参加しようといって、セッションを決めたり、あるいは指導医のセッションに参加したり、チームのメンバーのポスターセッションを見に行ったりなどしていました。

Kidney STARSは、米国で人気があまりない腎臓内科の現状から、腎臓内科に興味のある人達をしっかりとサポートしていこうという目標の元生まれたものらしく、気軽に情報交換をしながら楽しく学会を回りました。また、2年目ということで来年のフェローシップへの情報交換を行ったり、指導医がStanfordで勤めていることからStanfordの飲み会に誘ってもらっていろんな先生方とお話しする時間を作ってもらうこともできました。

4日間、非常に濃い時間を過ごすことができました。こういう縁を大切にしながら少しずつ腎臓内科フェローシップへの道のりを一歩ずつ進んでいけたらと思います。
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留学体験記

みなさまこんにちは。
最終更新からなんと5年以上もたってしまいました。

最近、日本腎臓学会のホームページに留学体験記を書きましたので興味のある方はぜひお読みください。
https://jsn.or.jp/medic/student/careerplan/abroad/study-abroad-12.php

また今週あった米国腎臓学会で、若い腎臓内科の方々と話をする機会があり、今後彼らにこのブログを少しづつ更新してもらえそうです。

どうぞよろしくお願いします!

TS
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講演の案内

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追記:おかげさまで多くの方と交流ができありがとうございました。
下記の日米医学医療交流財団のFBで報告されています。
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「海外医学留学のすべて」のご紹介

コロンビア大学循環器医の島田悠一先生監修、
「海外医学留学のすべて」第二版をご紹介します。

USMLEの勉強、取得方法、米国でのレジデンシー・フェローシップ研修の詳細、フェロー中の研究などのほか、研修終了後、日本に帰ってからのポジション、アメリカに残って臨床、研究をする人の話がたくさんあります。
またアメリカ以外の国(ヨーロッパやアジアなど)での臨床研修や研究の話やphysician scientistとしてやっていくための話やラボをもっている(いた)方々の話は個人的にはとても興味を持って読みました。

現在私はアラバマ大学の腎臓内科でファカルティーとしてやっています。小さいながらも研究室を立ち上げ、多発性嚢胞腎症の研究を行っているので、いままでの経験をもとに、グラントの取得を含めコラムを書きました。良ければ読んで下さい。ちなみに、多発性嚢胞腎の基礎研究に興味のある優秀なポスドクを募集しています。興味のある方はtsaigusa@uabmc.eduまで。

海外医学留学を将来お考えの方には特に良い本だと思いますのでご紹介しました。

TS
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メディチーナ おさらい腎疾患 明日から役立つアプローチの基本のご紹介

安田隆先生にまとめていただいた、Medicina 2月号 特集 おさらい腎疾患 明日から役立つアプローチの基本をご紹介します。
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腎臓内科が専門でない方へも、腎臓病に関する内容が、わかりやすくまとまった一冊になっています。
内容の紹介はこちらより

私も特別寄稿として、米国の教育や診療の違いから学べる点をまとめてみました。
興味ある方はぜひ読んで下さい。↓↓


http://www.igaku-shoin.co.jp/journalDetail.do?journal=37147


TS
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アグネスフォーゴの腎病理入門

聖マリアンナ大学の今井直彦先生監修、アグネスフォーゴの腎病理入門の日本版の宣伝です。
アグネスフォーゴの腎病理入門はコンパクトに重要な点がまとまっていて読みやすいです。
翻訳は日米の腎臓内科や病理医によって分担され、私は2章を今井先生や出版社の方からかなりの助けを借りて訳しました。アメリカに長くいると、医学、腎臓、病理などに関する日本語がかなりあやふやになり、アリもしない日本語作ったりと、正直大変でした。でも、もちろん完成版ではこれらは訂正されていますのでどうぞ興味のある方は読んでみてください。TS



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AKI後の透析について

急性腎障害(AKI)によって、透析を必要とする患者さんを受けもつと、必ずと言って問題なるのが退院後どうやって透析を続けるかです。米国の慢性維持透析は、Medicare(基本的に65歳以上を対象とする、連邦の保険)によってカバーされます。ただしAKIによる透析は、入院中にはその費用は支払われるものの、外来の透析クリニックでは対象外です。
ではこういった患者をどうするかというと、AKIの発症からおおよそ、6-8週間経っても回復の見込みのないAKIはESRDの診断をして、慢性維持透析患者として登録するわけですが、問題は、まだ早期(AKI発症4週未満)でもESRDの診断をつけたりと、法的に取り上げると問題となるケースも多々あるわけです。
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またESRDの診断をつけるまでの間、ずっと入院というわけにもいけません。
私のいる大学病院ではどうしているかというと
1)病院がお金を払って、近くの透析クリニックに透析を依頼するか、
2)近隣の患者さんには、病院内の透析室に通ってもらい透析をしています。
ただ、2)は外来扱いとなるので、病院は一銭も還付されないどころか、病院の人件費や施設費を考慮すると、1)のほうが安くなるため、現在はほぼ1)をしています。

ちなみにUSRDSのデータから引用したグラフをみてもわかるように、米国における、新規血液透析患者の1年死亡率は25%と高く、透析開始から最初の3ヶ月にその多くが集中することから、Medicareは新規血液透析を開始する患者(65歳未満)には、3ヶ月経過しないと、Medicareを付与しないのです!(言い換えると3ヶ月生き延びたら適応する)。
ちなみに腹膜透析を開始した場合は、day1からMedicareが適応されます。

オバマ大統領は2015年6月にTPP(環太平洋パートナーシップ)の協定にサインをしましたが、驚くことにこの中に、「AKIによる外来透析」に対してsocial security actの一部修正を組み込んでいます(P.58 SEC 808)。なぜTPPに組み込まれたかは詳細はわかりません。この修正案によると、2017年の1月1日から、AKI患者が透析を要する場合、外来で施行可能になる上、Medicareからその費用が支払われます。その還付金額や方法など詳細は未定であるものの、腎臓内科医や患者にとっては嬉しい内容です。

問題は、AKIによるHDにはESRD によるプロトコールは適応にならない(EPOやビタミンDやドライウェイトなどの設定)上に、そういった患者には、蓄尿や毎週最低は一回の血液検査をするなど、より多くのタスクとチェック項目が必要になり、ただですら忙しい腎臓内科医にとって多くの負担がのしかかることは確かです。医師なのか、ナースプラクティショナーなのかなど、誰が見るか?またどのようなプロトコールを元に、AKI患者をフォローしていくかなど解決していかなければならない問題はありますが、これはとても大きな一歩だと思います。

TS
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腎臓内科フェローの募集

以前にも書きましたが、アメリカの腎臓内科医の人気は年々落ちており、かなり深刻な問題となっています。その理由は様々なのですが、大きい理由の一つに、仕事の質や量、病態の複雑さが年収につり合わないことです。特に複雑な病態をもつ透析患者を敬遠しがちです。そして研修後の腎臓内科医のポジションがJ1ビザで研修をした人にあまり選択肢がなく、特に都市部で腎臓内科医のポジションが不足しているなどがあります。これに関して、ASNはworkforceを立ち上げていていろいろと人気を取り戻す案を試みています。例えば医学生の早い段階から、腎臓生理にふれさせるために、メーン州でとても良いリサーチの研修を米国の医学生を対象に無料で提供するなどしてなんとか、腎臓内科の人気をあげようとしていますが、現実はやや厳しいのです。以前はフェローも参加できたので、もう5年以上も前になりますが、わたしと、インディアナ大学の腎臓内科医の波戸岳先生もこのコースに参加しました。
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今年のnephrology のマッチングの結果はご覧のようにフェローのポジション(466)に比べ、応募者が280人と大幅に下回り、多くのプログラムでポジションが空いているのが現状です。フェローの総ポジションが2015年から2016年に増えたのは、以前はプレマッチでとっていたプログラムが、マッチに完全参加した結果です。私のいるMUSC Nephrologyは、今年募集した6つのポジションのうち2つしか埋まらず、これは私の知る限りこの傾向は全国的なものです。この空いたポジションはスクランブルといって、不運にも第一希望にマッチしなかった人が数名入る他、他の科を志望している候補者、もしくは、ホスピタリストなどから転換する人などでなんとか埋めるわけですが、それでもやはり埋まりません。実際どこでも行われているのが、フェローが今まで診ていた患者の一部を、nurse practitionerphysician assistantなどで補填して行っているわけです。

その一方で、内科レジデンシーへの門は、IMG(International Medical Graduates)にとって狭くなるばかりで、アメリカのNRMPレジデンシーポジションは、2015年にアメリカ医学生の数とほぼ同等になることが指摘されました
ただ、実際はIMGは多くマッチしています。その理由の一つとしてアメリカにはMD と同等のosteopathic physician (DO) とよばれるdegreeがあり、彼らはAOAというNRMPとは別のマッチングシステムも採用しているため、2500人強のDOがNRMPの統計に含まれません。したがって、IMG はおそらくこのギャップによってできるポジションで採用されている事が考えられます。また、AMGにとっては、どんなことがあっても行きたくないプログラムは全米に多々あるため、かれらは浪人してでもそういったコースは避け、そういったポジションはIMG によって埋まることになるわけです。

腎臓内科フェローの不足をどうしたら良いかは簡単ではありませんが、一つの案として、IMGは腎臓内科フェローをはじめにするという方法です。これには利点欠点があります。利点はフェローのポジションがレジデンシーにマッチするより取りやすいこと。欠点は、アメリカの医療に制度に慣れていないと、いきなりフェローのポジションはきつい可能性があります。また、フェロー終了後に専門医の資格が、レジデンシーをその後、修了しないと取れないことです。ただ、フェローの研修中、良い評判を得て、良い推薦状が取れると、その後内科のレジデンシーに入る可能性は高くなるため、必ずしも悪い方法とは思いません。もし、米国で臨床留学を考えていて、腎臓に興味があり、内科のレジデンシーに思うように入れない方などは一考です。ちなみに、私のいる施設では、IMGをレジデンシー無しで雇った経験がありませんが、優秀な候補者に対しては、ポジションを考慮できますので、CVを添えて下記のemailまでご連絡いただければ幸いです。Skypeなどで電話面接をした後、有力候補者には数週間、nephrologyのコンサルチームでオブザーバーなどを行ってもらい、最終的に採用になるか決めるといった流れを考えています。
TS

email: saigusa(アット)musc.edu
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総合内科999の謎

清田・八重樫氏監修の総合内科医にとって必須の内容の本を紹介します。
8章:酸塩基平衡・電解質は私が書きました。
酸塩基や電解質に関する重要な点をわかりやすく平易に書いたつもりです。
一般内科のみならず腎臓専門医もぜひどうぞ。
TS


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Onco-Nephrology

腎臓内科の分野ではなかなか新しい薬がでてこないのですが、癌や免疫の薬は日々新薬が登場しています。これら抗癌剤や免疫に絡んだ薬は当然、腎臓に副作用を起こすものがたくさん出てきます。
このクロスワードは少し前のものですがやってみてください。
何個できますか?(わたしは二個しかわかりませんでした。。。)
http://www.nature.com/ki/journal/v84/n2/full/ki201350a.html
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この分野の知識は本当にアップデートするのが大変です。実際、新しい薬剤を自分自身で使用すると覚えるのでしょうが。この文献ももう3年前になってしまいますが、よくまとまっています。

TS
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