Calendar
<< June 2017 >>
SunMonTueWedThuFriSat
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930
Search this site.
Tags
Archives
Recent Comment
Others
Admin

Primer on Kidney Disease

腎臓内科領域の洋書及び和書を御紹介します。



これはそんなに厚くない本で入門書として頂きました。知識的にはこれ一冊ではちょっと不十分なのですが、コンパクトで読みやすいです。結構頻回に改訂されているようです。お値段も手頃なのではないでしょうか。

アマゾンのCustomer Reviewsには、

「Nephrologistを志しこれから勉強していく方に是非お勧めしたい一冊です。また、臨床経験をある程度つまれた方にも知識の再確認にもってこいの本でもあります。日本の本は往々にして痒いところに手が届かない本が多いのですが、この本は「おっとこんなことも書いてある」と発見の連続です。そして、通読が可能な分量であることも重要なポイントです。分量が多すぎても消化不良で積読になってしまいます。American Kidney Fundation が出していることも信頼に値すると思います。損することのない一冊ですよ。」

とあります。
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

日米比較:塩分摂取量

  日米で塩分摂取量はどう違うだろうか。日本には伝統的に味噌、醤油、漬け物など塩分が高いものが多くあり、日本は塩分摂取の多い国として有名である。アメリカ人も日本の”soy sauce”や“miso soup”を知っており、たまに「日本人は1日に20~30gの塩分を摂取している!」とからかわれることがある。確かに以前はそうだったかもしれないが、日本人の塩分摂取量は減少傾向で、現在は1日11.4g(厚生労働省 2002年)である。
   しかし、アメリカにいるとアメリカ人の食生活だって褒められたものではなく、塩分摂取量は日本人と同等か、あるいはそれ以上と感じることがある。現在、アメリカ人の1日塩分摂取量は男性で10.4g、女性で7.3g(U.S. Department of Agriculture, Agricultural Research Service. 2008)で、今でも日本人の塩分摂取量の方が多いようだ。
   塩分摂取量を云々する際、ピットフォールなのが、摂取量がナトリウム(Sodium)で換算されているのか、 食塩(Salt:NaCl)で換算されているのかである。分子量が異なるので、当然どちらで換算されるかで数値が違ってくる。1g sodium = 2.5g NaClのため、例えば上記のアメリカ人女性の1日塩分摂取量7.3gは食塩換算だが、ナトリウム換算すると約3gとなる。この数字を見てアメリカ人の食塩摂取量を3gと勘違いしている日本人は意外と多い。

長浜 正彦
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

科学者の育成を進める

JAMAにPromoting Science Educationという記事が載っていました。
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/short/303/10/983?home

国の発展には良質な教育の重要性があげられますが、アメリカの大統領はこれを“Educate to Innovate” というcampaignとして取り上げています。
http://www.whitehouse.gov/issues/education/educate-innovate

その中の一つにscience, technology, engineering, and mathematics (STEM). の分野におけるアメリカの学生の参加および能力の向上を目的とした企画があります。これは国のお金のみならず、企業、マスコミ、ボランティアの援助を得て、若い学生に科学の楽しさを覚えさせ、彼らが将来、科学分野のinventorやinnovatorとなれるよう目的が掲げられています。アメリカにおける教育の質は実はピンからキリで、良質の教育を受けられる国民はそう多くはないのですが、良い学校の教育制度、先生や生徒の質はやはりよいものです。それにもかかわらず、アメリカの15歳未満の子供の数学や科学の分野は特に、世界の先進国と比べるとそのレベルはまだ低いです。こういったアメリカの弱点を子供に科学の楽しさを教えることにより補っていくというcampaignを立ち上げたObamaさんの方針には賛成です。

さて、一方でアメリカにおける貧困層の教育レベルの低さは問題です。実際、2005年にはカリフォルニア、テキサス、ニューメキシコ、ハワイは、非白人が半数以上を占め、2050年には半分以上の州でいわゆるminorityと呼ばれる人種が半数以上を占める時代が来るそうです。すなわち、こういったminorityの教育水準を上げない限り、アメリカの教育や国力そのものの低下は免れなく、この問題は今始まったことではありませんが大きな障害です。

このJAMAの記事にはStanford大学でこういったminorityとくに黒人、ヒスパニック系で良質な教育環境にいない高校生を夏のExtra-curricular activity として大学内に居住環境を与え、特に科学の分野の楽しさに触れさせ、将来の科学者育成に結び付けようとするProgramが1988年から行われていることが書かれています。具体的にはその指導をするのが、同じminority出身の科学を専攻するUndergraduate studentですがいままでに、500人ほどの高校生がこのprogramを終了し、その99%が大学に進学し、80%前後が卒業しています。
これは一般の国民(黒人やヒスパニック、ラテン系)の4年制大学卒業率が10-15%程度であることを考えると大きな数字です。こうして成功したminorityはまた自分のlocal communityに帰りその良さを伝え、次の世代をinspireするでしょうし、多くの子供の目標となるでしょう。
先につながるよい企画であると思います。もしこういった企画を各州の代表大学で実現できたとするとその効果は絶大なるものとなるでしょう。Stanfordのprogramのお金はNIHやHoward Hughesのgrantからきているので、そういった経費の問題が最大の問題でしょうが、国費だけではなく企業やマスコミなど”Educate to Innovate”のように様々な方面から出資が得られれば、不可能ではないかもしれません。

日本では将来の科学分野のinventorやinnovator育成へはなされているのでしょうか?
次回は日本における教育の良さ悪さを、日本の外からみて思ったことを書いてみたいと思います。

T.S
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

Co-medicalスタッフの充実

こちらに来て驚いたのは、医師以外のco-medicalスタッフの守備範囲の広さです。
米国はチーム医療という観念がより強い気がします。これに関して良さ悪さはあるのでしょうが、多くの場合よいと感じました。

例えば、ICUナースは特別にトレーニングを受けていますので患者さんの昇圧剤の調整を行うことができます。sepsisなどで昇圧剤を投与中の患者さんの血圧をmonitor (通常map>65を目安に)しながら
医師の指示なしに調整してくれます。そのほか人口呼吸管理に関する知識も豊富で私はresidentのころは特にナースに教わるところが多かったです。人工呼吸器管理は呼吸療法士が指示の下、ウィーニングから抜管までしてくれます。

そして透析もしかり。CRRT (持続透析) は基本的にICUのナースが管理をしてくれます。
脱血流不良やちょっとした血圧低下では呼ばれません。彼らが昇圧剤の調整やカテーテルの調整を行いますし、しっかりとした知識を備えています。こちらでは、抗凝固剤は使用しないか (血流が日本より早いため必要ない場合がほとんど) してもcitrateを使用します。このcitrateはイオン化カルシウムの血中濃度を頻繁に測定しなければなりませんがこういった測定と凝固剤の調整もプロトコールができていてすべてナースが行います。医師は極端な話、CRRTに関してはオーダーを書くだけといっても過言ではありません。

わたしが 日本でCRRTに携わったころは機械のプライミングから透析液や補液の交換
脱血流不良をふくめたトラブルシューティングはもちろんほとんどベッドサイドから離れられなかったのを記憶しています。いろいろとそういった経験から学ぶことも多かったです。
研修の立場にある医師にとって本当によいかという問題は難しいですが、やはり、その中間あたりがよいのかもしれません。

コンサルト制度のブログで書いた通り、コンサルトフェローは多くの患者さんを見ますので
一人の患者さんに時間を取られ過ぎると仕事が回らないというのも事実です。医療の質という観点では、理論上、細かいところまでも指示は医師に任すのがよいのかもしれませんが、実際、現場の医師は忙しく“その指示をあおげていたら、迅速な治療ができてた”なんてこともあるでしょう。そういった意味で、ナースやcomedicalの守備範囲の広さは(きちんと勉強し、ある程度の経験があってを前提にですが) 医療の質の向上につながる気がします。
NPの話題も日本ででているようですが、チーム医療の観点からもよいと思います。

みなさんはどう思われますか?
T.S
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

Nurse Practitioner (NP) / Physician Assistant (PA) 制度

日本でも最近少し話題にあがっているみたいですが、NP/PA制度はもちろんアメリカに来るまで知りませんでした。日本とは異なり、こちらではすっかり医療の一部として根付いています。こちらも医者不足という感があり、みな忙しくしています。外来にNPが一人いるだけで、だいぶ楽になっています。

例えば、ACEを処方して1週間後に採血して腎機能、電解質、血圧をみておきたい、というケース。

NPが診て、問題なければ、われわれのところに患者さんが回ってくることはありません。何か、異常値があっても、NPが自己判断で薬を減量、中止したりしています。もちろん、我々も診察結果をupdateされますし、大きな問題が起きたことはありません。外来の枠は、一人15分から30分の枠が多いので、日本みたいに午前中だけで30−40人、もしくはそれ以上診察するということは不可能なのです。

また、このNP、移植患者さんのフォローアップでも重要な役割を果たしています。それは次回御紹介します。

今井直彦
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

日米比較:透析患者の採血日と目標Hb

日米で透析患者のガイドラインが微妙に異なるが、例えばHbの目標値はアメリカが11~12g/dLであるのに対して日本はやや低く10~11 g/dLである。誤差範囲と言えばそれまでだが、面白いのは採血日と採血時の体位の違いである。採血日は日本が週の初め(月曜・火曜)であるのに対してアメリカは週の中日(水曜・木曜)である。週の初めというのは、患者さんは丸2日間透析していなく、週の中日に比べて体液貯留している。従って、Hbの値はdilutionのため本来よりも低くなる。

また、採血時の体位であるが、アメリカのガイドラインでは特に記載が無いのに対して、日本では仰臥位での採血を勧めている。理論上、同一人物でも仰臥位の方が座位よりもHbの値が低くなると言われており、それを証明した日本の論文も散見する。これは仰臥位の方が間質液等から細胞外液に体液移動が起こり、同じくdilutionを起こすからだそうだ。ちなみにアメリカではほとんどの透析室が椅子タイプなので、必然的に日本と異なり座位での採血となっている。

つまり、日本の仰臥位による週初めの採血は、アメリカの座位による週中日での採血に比べて、Hb値が低くなるはずである。そう考えると、両国でのHb目標値はかなり近いか、あるいは日本の目標値の方が実質は高いのかもしれない。
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

日米比較:透析成績

日米とも透析患者数は人口の約0.2%(日本26万人、米51万人)だが、治療成績は日本の方が断然良い。透析患者さんの年間死亡率は日本13%に対してアメリカ22.4%である。5年生存率は日本59.9%、アメリカ38%で、透析導入して5年後に日本では6割の患者さんが生存しているのに対して、アメリカでは6割以上の患者さんが亡くなっていることになる。

日米の透析患者さんの成績が大きく違う理由として、当初アメリカ人は原疾患の違い、即ち腎不全の原因として日本では比較的予後良好な「腎炎」が多いのに対して、アメリカでは予後不良の「糖尿病」や「高血圧」が多いと結論付けようとした。しかし1998年以降、日米共に腎不全の原疾患で第一位は糖尿病であり(米:48%、日本:43%.2009年)、以前ほど日米間で原疾患の違いは無くなってきている。

おそらく、最も大きな原因の1つに「コンプライアンス(compliance)/アドヒアランス(adherence)」の違いがあるだろう。つまり、日本人の方がまじめに1回4時間、週3回の透析治療を継続して行っている。アメリカでは透析をサボる患者さんは多い。透析室を回診していると「今日は3時間にdiscountしてくれ!」とか、「今日は用事があるから早く切り上げて帰らせてくれ!」という患者さんは珍しくない。そういうコンプライアンスが悪くて透析不足の患者さんは、結局ERに駆け込むことになり、我々が緊急透析で呼ばれる。だから、ERでの最初の問診は”When was your last dialysis?”である。

日本透析医学界2009年
United States Renal Data System (USRDS) 2009年

長浜正彦
permalink * comments(1) * trackbacks(0) * Edit

コロンビア大学 腎臓病理 勉強会

こちらでも小さな勉強会等があればいいのですが、意外とあまりありません。

学会といえばASNとNKFの学会の2つがメインです。フェローが参加する小さな勉強会の一つに、毎年ニューヨークのコロンビア大学で開かれる腎臓病理の勉強会があります。私はこれに去年参加しましたが、楽しかったです。日本から来られた先生方も結構いらっしゃいまいした。

講師の先生は、我々が論文をよんだことのある先生方で、期待を裏切らない講義をしてくれていました。特に、Gerald Appel、Agnes Fogo、Vivette D'Agati、良かったです。

興味のある方は下のリンクを見てみて下さい。

https://register.columbiacme.org/conference.cgi?rm=view&ronbiadaigaku conference_id=398878

今井直彦
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

臨床研修医セミナースライド

最近、アメリカでの臨床留学を目指されている先生も多いようですね。私はアメリカで一般内科研修3年、腎臓内科研修2年をさせていただくという貴重な機会に恵まれました。その経験を通じて、よかったと思うこと、逆に困っていること、これからの夢などをまとめたものです。2010年2月に行われた腎臓学会主催の臨床研修医向けのセミナーでお話させてもらったものです。皆さんの参考になれば幸いです。

http://nichibei-nephrologist.net/murashima.pdf


私はアメリカに行って貴重な体験をさせていただき、本当によかったと思っていますが、日本でとてもすばらしいお仕事をされている先生も大勢いらっしゃいます。一人一人にとって、何が一番あっているのかとか、大切なのかとかは違うと思います。
質問、ご意見などなどありましたら、メイリングリストの方にいつでもご連絡ください。

村島美穂
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

Renal Fellow Network

今週、ショックなニュースを知りました。Renal Fellow Networkのブログの著者が37歳という若さで亡くなられたことです。

このRenal Fellow NetworkはMGHのフェローが書いていた腎臓内科に関するブログです。毎日、1つの記事がコンスタントにupdateされていて、実は私は愛読していました。疲れているときなどは論文を読む気力がないものですが、このブログを読み、最低でも毎日何か学んだ気分になったものでした。

こちらのフェローで読んでいるものも多いのですが、プログラムのプログラムディレクターからRenal Fellow Networkを読むよう言われたときにはさすがにビックリしました。

我々のブログも、読者のみなさんが何か3分で腎臓内科に関する新しい知識を学べるよう、そんなことを目指してブログを書いていきたいと思っています。

My deepest condolences to Dr. Hellman's family.

今井直彦
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18

このページの先頭へ