April 5, 2010
外国人のアメリカでの献腎(死体腎)移植
日本での絶対的ドナー不足により、海外で臓器移植を受ける日本人もいるが、日本人がアメリカで献腎(死体腎)移植を受ける場合はどうだろうか。アメリカの施設での外国人の移植は、その施設の年間移植数の1%まで許されている。つまり、その移植施設で年間100件の移植をしていれば、1人は外国人の移植をしても良いということだ。しかも、待機期間は外国人でもアメリカ人と同様の順番でドナーを待つことができる。日本ほど深刻ではないがアメリカでもドナーは不足している。最近の待機期間は血液型にもよるが、約3年である(O型:4年、A型:2年、B型5年、AB型1.5年.SRTR Annual Report 2006年)。
移植にかかる費用は外国人だと医療保険なしのため、バージニア州立大学の場合は総額11万ドル(移植前評価に1万ドル、移植手術・入院費用に10万ドル)と高額になるが、アメリカ人でも4万ドルは程かかる(日本では保険適応で約400万円)。
しかし、2008年5月にイスタンブール宣言が出され、腎移植も含めた臓器移植は自国で行うべきであるという方向性が世界的に示された。従って、実質上の海外渡航移植は禁止となり、今後は海外での(ドナーに依存した)移植の機会は減少せざるを得ない。
長浜 正彦
移植にかかる費用は外国人だと医療保険なしのため、バージニア州立大学の場合は総額11万ドル(移植前評価に1万ドル、移植手術・入院費用に10万ドル)と高額になるが、アメリカ人でも4万ドルは程かかる(日本では保険適応で約400万円)。
しかし、2008年5月にイスタンブール宣言が出され、腎移植も含めた臓器移植は自国で行うべきであるという方向性が世界的に示された。従って、実質上の海外渡航移植は禁止となり、今後は海外での(ドナーに依存した)移植の機会は減少せざるを得ない。
長浜 正彦