「日米腎臓内科ネット」活動ブログ

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Potpourri II

最近のDr. Singhのブログにて、アメリカと他国(主にアジア)の透析の違いについて触れた記事がありました。これはそもそもUCLAのDr. Kalantar-Zadehの記事をもとにしたものですが、各国の透析の違いをどうとらえるか、2人の見方が異なっており、興味深く思いました。この記事では、On-line hemofiltration、クレメジン、たんぱく制限食などがあげられていますが、他にも違いはいくつもあげられます。特に急性期の透析療法に至っては、違うことのほうが多いといって過言ではないでしょう。
このような違いをあげたとき、往々にして、どの国が優れているかという論争になりがちですが、”Anonymous”がDr. Singhのブログのコメント欄にて指摘しているように、”RCT proven”に限らず、現時点でベストと思われる選択肢を探す姿勢は、目の前の患者をみるに当たって大切なことだと思われます。
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各国の医療制度や倫理の違いは大きく、それは、臨床治験の活動にも大きく影響を及ぼします。例えば、アメリカのFDAは、新薬を用いる臨床治験を審査する際に、新薬の潜在的な患者への利益よりも、その新薬が患者に有害でないことを重視します。そして、その傾向はますます強くなってきています。そのため、新薬や、人体に使われるディバイスが、治験の直前まではアメリカで開発されつつも、臨床治験はヨーロッパにて行われる、というパターンが増えているようです。例えば、以前紹介したものでは、コレステロール吸着膜を使用したsFlt1のapheresisがそうです。もっと最近の例では、来月ドイツにて、ベットサイドGFR測定機器を用いた臨床治験が開始となります。逆に、ヨーロッパの国によっては、動物を使ったグラントの認可は、厳しく制限されているところもあると聞いています。各国がお互いの利点を生かして、協力、前進していく姿勢は、今後更に重要になってくることと思います。

波戸 岳
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