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MDIBL Origins of Renal physiology: Fluorescence microscopy

一週間の限られたコースで多様な実験系に触れることができるように、モジュールにより様々な工夫が凝らされていました。中でもfluorescence microscopyは多くのモジュールで使われました。
1)蛍光標識を付与したイヌリンによるGFRの測定
2)蛍光標識+Na+/phosphate co-transporter (NaPi-IIa)を移入したcell lineを使用。NaPi-IIaのtraffickingを観察しました。ここではPTH、ドーパミン、actin阻害剤などを使用しました。
3)Chloride sensitiveな蛍光標識を付与したNaKCCトランスポーターを移入したcell lineを使用。ここでは細胞外の電解質や浸透圧をかえて、細胞内のCl濃度の変化をみました。細胞内Cl濃度や細胞内ボリュームの変化などがNaKCC1の活性化に影響を及ぼすことが知られています。
4)3)の実験系ではさらにFluorescence Resonance Energy Transfer (FRET) も使用。NaKCCのN-末端のアミノ酸の位置の変化に伴い、トランスポーターが活性化/不活性化するのを、FRETを使い示していました。

FRETの詳細は、スペースの都合上今回省略しますが、非常にneatな技術で、まさかMDIBLで使われるとは予想していませんでした。Confocal microscopy, multiphoton microscopyなど蛍光標識を利用した技術は広く使われているので、今後また触れることになると思います。今回は一例として、two photon microscopyを使用した生きたマウスの腎尿細管をアップロードしてみました。最初のムービーはstackとしてとった写真をVoxxというフリーのソフトウェアを使い3次元化したものです。核をHoechst(青)で染めた以外はautofluorescenceによる色です。


2番目のムービーでは、全く同じフィールドを使ってイヌリン(黄色)を頚静脈に投与、その数秒後に低分子デキストラン(青)を投与しました。間質はperitubular capillaryによってほぼ全てが占められ、血球が勢いよく流れているのがわかるとおもいます。


波戸 岳
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