「日米腎臓内科ネット」活動ブログ

   日本・アメリカそれぞれの話題をお届けします日米腎臓内科ネット
<< January 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

臨床研究について

アメリカでは、腎臓内科のフェローシップ(日本での後期研修にあたる)中に、研究の機会が与えられます。基礎研究をする人もいますし、臨床研修をする人もいます。私がフェローシップを行ったペンシルバニア大学病院では、以前の臨床研修セミナーでのスライドで紹介しましたが、フェローシップの2年目のスケジュールのうち約半分が研究にあてられており、なんらかの研究を行い、学会に抄録を発表すること、あるいは論文を書くことがフェローシップ修了の条件でした。私は臨床研究をすることを選び、何本かの論文を書くことができました。

ところで、臨床研究を行うには、統計の知識が必須となってきています。ラッキーなことに、私の場合、フェローシップの卒業生の先輩でとても統計ができる先生が全くの好意でお手伝いをしてくれましたが、必ずしもそんなラッキーなことがいつでも、どこでも可能なわけではありません。アメリカでは、統計の専門家がいて、ある程度のお金を払って、研究のアイディアを持って相談に行くと、データの形式を専門家が指定してくれて、そのデータを集めて持っていくとデータ解析を行ってくれます。統計を本当にきっちりしようと思うとかなりの知識と統計ソフトを使いこなすことが必要になりますが、臨床をしながら、というのはなかなか困難です。でも臨床研究というのは実際臨床の現場にいる人間が最も必要で重要な臨床研究テーマのアイディアを持っています。ということで、アメリカではそのあたりの分業が進んでいて、上記のような委託が可能になっています。

臨床研究をする機会をアメリカでいただき、とても興味深いと思っています。日本帰国後も少しずつ続けていきたいと思っています。日本でも、臨床研究を援助するシステムがもっと発展するとよいなと日々思っています。

田川美穂
固定リンク | この記事を編集する | comments(0) | trackbacks(0)
< 食育か食制限か?アメリカ頑張れ! | Moonshine >
ARCHIVES
OTHERS