「日米腎臓内科ネット」活動ブログ

   日本・アメリカそれぞれの話題をお届けします日米腎臓内科ネット
<< April 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

アメリカでのレジデンシー統計

アメリカでレジデンシーを受けている外国人は多く、レジデントの約四分の一は外国人と言われている。最近、日本でもアメリカでレジンシーを受けようとする人が増えてきている。2010年度のNRMP(National Residency Matching Program)の統計によると、全米の(1年目向け)レジデントポジションは全科で22809あり、これに対して30543人の応募があり、全体でのマッチ率は79.8%である。
ECFMG IMG Grads 2009.JPG
外国人医師の統計を見ると、7246人が応募し、そのうち2881人がマッチングを経てポジションを得ている。つまり、マッチ率は40%である(アメリカ人のマッチ率は93.3%)。このように外国人はUSMLEなどの試験に合格しても、約半分以上は就職できないのが現状である。この傾向はかなり以前から変わっておらず、今後も変わらないだろう。ちなみに2010年度の外国人医師の出願数は前年より238人減少したそうで、これは2002年以来、初めての減少だ。
また、私がここで使用している「外国人医師」とは、「外国人のアメリカ国外医学部卒業生:Non-U.S. citizen IMG (International Medical Graduates)」ということである。実はアメリカ人でありながらアメリカ国外の医学部を卒業した人達もおり、そういう人達は「アメリカ人のアメリカ国外医学部卒業生:U.S. citizen IMG」として、統計ではきちんと「外国人医師」とは分けている。「U.S. citizen IMG」のマッチ率は47%である。NRMP 2010

長浜 正彦
固定リンク | この記事を編集する | comments(0) | trackbacks(0)
< 日米比較:日本にいない医者:D.O. vs M.D. | AST Fellows Symposium 2010@Dallas >
ARCHIVES
OTHERS