「日米腎臓内科ネット」活動ブログ

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CKD外来でみること

CKD外来で患者さんを見る際どういったことをチェックするべきかはわかっているようではっきりと教えてもらっていない人達もいるかと思います。
米国では大きくわけて3つに着目します。
1) 腎臓
2) 貧血
3) 骨
checklist.jpg
1)ですが5つのことを必ずチェックし明記します。

a) CKDのステージと原疾患
b) 進行具合
c) 血圧やvolume status
d) 電解質異常の有無
e) 酸塩基平衡異常の有無

2)ですが鉄欠乏性貧血と腎性貧血の理解です。まず鉄欠乏性貧血があるかをみます(transferrin saturation (TSAT)>20%、ferritin>100ng/ml)?そうなら鉄の経口かIV補充(最近のKDIGO ではTSAT<30%でferritin<500ng/mlなら開始しても良いとある)。経口の場合3ヶ月投与してもHbが改善しない場合はhepcidinなどによる腸管での吸収障害が考えられるのでIVに切り替える。それでもHb<9g/dlを切る場合はエリスロポエチンを開始。Hb 10g/dlを超えないようにする。

3)ですがまずリンが正常がどうか?高ければリン吸着薬を投与。Caが高ければ非Caリン吸着薬を使用。次にPTH を測定。高ければTotal Vitamin D(25-Hydroxy vitamin D)を測定。Total vitamin D欠乏(vitamin D deficiency <30ng/ml)ならvitamin D3 (cholecalciferol、2000unit/day程度) かvitamin D2(ergocalciferol、50000units/2weeks)の補充。Vitamin D insufficiency (<50ng/ml?)に関してははっきりしていませんが私は補充しています。それでもPTHが高い場合(high turnover bone、CKD のstage 別にターゲットレベルが推奨(Stage3(35-70)stage 4 (70-110), stage 5(110-300)とKDOQIには記載)されているのでそれにそって1,25-dihydroxy vitamin D3(Calcitriol)の投与を行います。(最近のKDIGOではまた違うことが書かれています:意見レベル)。注意するべきことは、高Ca血症とPTH を下げすぎて不可逆的なadynamic boneを起こさないことです。

以上、CKD 外来で最低限みることをまとめました。
T.S
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